2013年10月3日木曜日

打撃の感動はどこにあるか!?

選手はそれぞれ、なぜ野球を好きになったのか?
世間では、「優勝した感激」「ホームランを打った喜び」などの好結果が理由だと考え、「甲子園」や「プロ野球」を目標に取り組んでいると思い込みがちです。
私はそうではないと感じています。
私自身、なぜ野球に惹かれたか、その理由を自問してみると、もっと素朴な感動が根源にあると思うのです。

「打ったあ!」とアナウンサーは叫びます。バットから弾かれた打球が外野手の間を抜けていく。それを見て、応援者は手を叩きます。よい結果を確認して歓声を上げるのです。けれど、選手や監督、コーチの感動は、それより一瞬早く起こっています。結果を見て喜ぶのが日本の常識になっていますが、結果を見て喜んでいるようでは、遅いのです。
野球に取り組む者の感動は、それ以前にあります。打つ前に、「打てる!」と感じる。それこそが感動です。打てると感じたとおり身体が自然に動き、事前に「見えた」とおりの打球が(あるいはそれを上回る打球が)空に向かって飛んで行く。結果が先に見えているからこそ結果が出せる。これが選手の当たり前です。先に見る、先に見える、それが東京武蔵野シニアの求める姿勢です。

日本代表監督

小久保裕紀さんの日本代表監督就任のニュースが報じられました。
小久保さんは、東京武蔵野シニアの最高顧問である宇城憲治先生に学ぶ仲間のひとりです。
私も幾度か、練習に同行させてもらった経験があります。
グラウンドに入るとき、去るとき、なぜ一礼するのか。意味がわからないから、「大学生になってからはやっていなかった。その意味を宇城先生に学んで」以来、真摯に励行されるようになったと聞きました。日本代表が毅然とした姿勢を持ち、日常から謙虚に取り組む方向に一歩踏み出し、真に野球少年たちの目標になってくれるよう、期待します。