2012年12月31日月曜日

体験参加者からの質問その7

体験参加者からの質問 その7
少年野球で肘を痛めた経験があります。硬式野球をやれますか?

監督からの回答
東京武蔵野シニアの目標のひとつは、「生涯、大好きな野球を思い切りやれるよう、基礎的な心技体を身につける」ことです。
従来、多くの野球選手は高校時代、中には中学時代に肘や肩を痛め、その後は「だましだましプレーする」といった傾向があります。残念な話です。
正しい身体の使い方を知らないと、どうしても力に頼り、結果として故障を起こします。東京武蔵野シニアでは、まず徹底的に身体の使い方を学びます。心技体をひとつにし、無理な力を身体の一部にかけない使い方を、3年間、徹底して身につけます。
今季は約30人の選手のうち、肘や肩の痛みを訴えて試合出場を控えた選手が3人いました。
そのうちひとりは、小学校のころから痛かった選手。セカンドやショートを守りながら、一年掛けて、回復させ、投げ方を矯正して、医師からも「もう大丈夫」とお墨付きをもらいました。
他の2人は、試験休みのときなどに父親を相手にピッチング練習をし、どういう投げ方をしたのか、熱心に投げ込んで「痛くなった」選手です。なんとも無念な話です。それ以後、「ピッチング練習は、監督の見ていないところではやらないように」と、お願いしています。
即席で速い球を投げようとすれば、無理して肩や肘など一部の力を使い、痛みを起こしがちです。
東京武蔵野シニアでは、何球投げても大丈夫と自信を持って言える、正しい投げ方をみんなで追求しています。その成果でしょうか。それ以外の選手たちは、故障で試合に出られないということがほとんどなく、今シーズンを戦うことができました。それは何より、東京武蔵野シニアが大切にしている基本姿勢です。
「高いレベルで野球をやっているからケガをするのは当たり前」ではなく、「高いレベルを目指すからこそ、絶対にケガをしない、痛めない心技体を身につける」、これが東京武蔵野シニアです。
その道標は、武術家・宇城憲治最高顧問から学んでいます。600年の伝統に根ざす体系ですから、そこには身体科学の真理が凝縮されています。

体験参加者からの質問その6

練習に体験参加した方から寄せられた質問に、この場で回答しています。

体験参加者からの質問 その6
他のシニアの体験に行ったら、「東京武蔵野の練習方法はユニークだ」と聞きました。東京武蔵野シニアの野球は難しいんですか!?

監督からの回答
東京武蔵野シニアは、身体の使い方、野球への取り組みが、一般的な野球チームとは確かに違うと思います。それが難しいか? と聞かれたら、答えはノーです。決して難しくなんてありません。むしろ素直で簡単です。子どもたちのほとんどは、教えたその瞬間に理解し、目を輝かせて実践します。ところが、大人はすぐにできない。頭で理解しようとするとなかなか身体がついて来ないので、大人の尺度で「難しい」と感じる人がいる。そこは困ったものです。子どもたちは素直に秘めたDNAのスイッチを入れ、瞬間的に「できる」。これこそ、私たちが「中学で野球をやる意味」だと思っています。中学2年くらいになると、残念ながら大人の仲間入りをし始めて、できなくなります。頭が邪魔をするからです。頭で考える癖をつけて、せっかくの可能性に鍵をかけてしまうなんて、もったいないと思いませんか。大好きな野球を通じて、秘めた可能性を開花させる。これは野球だけでなく、勉強や日常生活にも活かせる力です。だからこそ、中学3年間、野球に打ち込む価値があると、東京武蔵野シニアは考えています。

体験参加者からの質問その5

体験参加者からの質問 その5
私立中学の受験をします。私立でも東京武蔵野シニアで野球はできますか?

監督からの回答
東京武蔵野シニアは私立中学に通う選手の入団を歓迎します。
私立中学の大半は、土曜にも授業があります。学校から練習場が遠い場合は、土曜の練習にはほとんど参加できないでしょう。もちろん残念ですが、「初めからわかっていること」ですから、それを理由に選手選考のときにレギュラーから外すなどは一切しません。もちろん、遅れてでも参加できる選手は夕方、駆けつけてきます。
これまで、一年目の主将は私立中学生でした。土曜日は不在でも、チームの中心を担ってもらいました。ポジションは投手、捕手など。現在のレギュラー捕手(2年生)も私立中学生です。試合の前日など、正捕手がいないと連係プレーの練習ができない、投手が正捕手を相手にピッチングできないなどありますが、すべて「初めからわかっていること」。与えられた環境で最善を尽くすことが東京武蔵野シニアの姿勢です。
どうぞ心配せず、入団してください。練習に参加できない土曜の午後をどう過ごすかは、選手自身のテーマです。
勉強も大変な学校があるでしょう。試験前一週間は練習を休んでいい決まりです。但し、学業と体調、冠婚葬祭以外の理由で練習を休むことは原則できませんから、「塾で休みます」は基本的に不可。勉強と野球を両立させ、しっかり野球に打ち込む覚悟が前提です。

体験参加者からの質問その4

質問その4 平日の夜はどんな練習をするのですか?

監督からの回答
月曜と木曜はそれぞれ武蔵野市内の小学校、中学校の体育館(時々校庭でナイター)で基礎練習をします。基礎練習というと、トレーニングを思い浮かべるかもしれません。東京武蔵野シニアの基礎練習は、すべて野球の基本につながる実践的なものです。基本的な身体の使い方を身につけるのはもちろん、ケガをしにくい理に叶った投げ方、捕り方、打ち方、走り方を身につけるドリル練習を毎回積み重ねます。柔らかいボールを転がしてゴロを捕る練習、プラスチックのボールを使って打撃練習、等々。大半は野球の動作ですから、みんな目を輝かせて取り組んでいます。
塾の都合などもあるでしょうが、月木の練習には必ず参加するのが原則です。塾は他の曜日で調整してもらっています。最初は木曜を自主参加にしていたのですが、木曜に参加せず塾に通っている選手が、他の選手に大きく遅れを取り、入団時は野球の力量が優っていた選手がアッという間に他の選手たちに追いつけなくなっている現実が明らかになったので、全員参加としました。それほど、月木の平日練習は成果が上がります。この両日で取り組んだことを、週末の屋外練習でさらに身につけ、試す。その積み重ねです。月木の練習に参加しないと、なかなか成果が上がりません。東京武蔵野シニアにはもちろん私立中学に通う選手もいます。土曜の練習に参加できないのは残念ですが、土曜に来られなくても実は月木ほどの大きな差は付きません。

体験参加者からの質問その3

体験参加者からの質問 その3
まだ納得できません。なぜ筋力に頼ると「取り返しがつかなくなる」のですか?

監督の回答
昔から、スポーツバカと呼ばれるような体育会系の人を「頭の中も筋肉」などと揶揄する風潮があります。私自身、決してそうなりたくないと思ってきました。残念ながら、そう言われても仕方がない現実もあるのではないでしょうか。
筋力強化に熱心で、筋力を主体に競技で勝とうとする選手の中には、競技を離れた日常でも「力に頼る」傾向になりがちな人がいます。難しい局面になると、力で押し通そうとする。弱い相手には強く、強い相手には途端に媚びへつらう。
力に頼る人は、自分の力が通用しないとわかった瞬間、突破する道を失います。
人生は、突破が難しい試練の連続です。人生において力といえば、権力や経済力(資金力)、あるいは有名性などです。それがすべて悪いというわけではありません。経済力も社会的な存在感も大切な社会人の素養です。けれど、金と力にモノを言わせるような人間に、みなさんはご自分のお子さんを育てたいですか?
一度筋力に頼る回路(頭の命令で身体の一部を動かす仕組み)ができてしまうと、心で感じたまま本質的な力で行動する回路を失います。ここが問題なのです。
東京武蔵野シニアは、野球を通して、「将来、大切な家族や仲間を守れる人間になる」ことが最大の目標です。力に頼る人間では、それが達成できません。たとえ権力と財力を手に入れ、その力で大切な人を喜ばせたにしても、「心」までは権力や財力だけでは満たせません。
本当に大切なのは真心です。そして心と行動をつなぐ実践力・行動力です。東京武蔵野シニアは、大好きな野球を通じて心を磨く、心を育てる、日頃から心で行動する力を身につける。筋力強化より、そちらのほうがずっとずっと重要だし、将来の糧になる基本的な人間力です。
力に頼る人間の回路を選びますか?
それとも、心を育て、心で行動できる人間の回路を伸ばしますか?

体験参加者からの質問その2

体験参加者から寄せられる質問で多いものに、ここで回答しています。

質問 その2
本当に筋トレしなくて大丈夫ですか?

監督の回答
・いま高校野球は「筋トレが主流」「筋トレは当たり前」のように思われがちですが、すでに「筋トレが絶対ではない」事実に気づき始めた監督はたくさんおられます。筋トレの弊害をそれぞれの立場で感じておられるからでしょう。
・筋トレは、部分を鍛えるトレーニングです。筋力をつけると、どうしても部分に頼る動きになり、野球に必要な全身の連動に支障をきたします。当たれば飛ぶのですが、当たりにくくなる。球は速くなっても打たれやすい、故障をしやすいなどの結果につながります。
・筋トレを指導したり、筋トレでビジネスをしている方々の多くは、「筋トレでケガを予防する」と言われます。それが筋トレに熱心に取り組む動機にもなっていますが、本当でしょうか? 私は、スポーツライターとしての取材経験を通じ、「筋トレに熱中したためにケガをしやすい身体になった、動きが堅くなった」と思われる選手はたくさん見ていますが、ケガからのリハビリはともかく、「日頃から筋トレを熱心にしているお陰でケガがない」と言える選手はあまり知りません。
・筋トレをすれば、確かに短期的な効果は目に見えて出ます。筋肉が大きくなる、見かけのパワーは伸びる。「いままで70mしか飛ばなかった打球が80m飛ぶようになった」という成果は出るでしょう。けれど、そうした一時的な成長(?)に目を奪われてはいけません。それによって失う大切なものがあまりにも大きいからです。
・例えばバッティングで、遠くに飛ばす力を得た代わりに、「ボールを楽に見きわめて身体が自然に反応する感性」を失ったら、どうでしょう? 当たれば飛ぶけれど、どんどん当たる確率は悪くなります。当たらないから、ますます力んで、調子の波が激しくなるでしょう。自信を失って打席に立つのが怖くなる……、強打者と呼ばれるプロ野球選手でさえ、この泥沼にはまって苦しんでいるのが実情です。その悩みを解決するために、薬物の力を借りる選手がいることは、メジャーリーグの現実がはっきり物語っています。それでもみなさんは、大切な自分のお子さんに筋トレを勧めますか?
・松井秀喜選手が引退しました。最後は日本球界でプレーして欲しかった、そう期待したファンも多かったでしょう。それが難しいほど松井選手は傷んでいたようです。メジャーでも素晴らしい活躍をした松井選手。新たな歴史を拓いた挑戦にはもちろん、心から感謝します。けれど、松井秀喜選手ほどの選手が、なぜこの若さで引退を決断せざるをえないのか。メジャーでは巨人時代ほどホームランが打てなかったのか? その一因に、筋トレがあったのではないかと、私はいくつかのラジオからコメントを求められ、発言しています。アメリカに行って、周囲の選手たちのパワーに圧倒され、自分もパワーアップしなければと焦る。それが結果的にケガにつながり、しなやかさを失って、選手寿命を縮めたのではないか。松坂大輔投手も同様です。心配です、残念です。
アメリカに行っても自分のスタイルを変えない、イチロー選手、野茂選手が長く活躍しているのと対照的です。ふたりも筋トレはしていますが、それほど筋力強化に依存していなかったと思います。
・高校野球界では、たしかにまだ筋トレを熱心にやるチームが大勢です。2年4ヵ月という短い期間で結果を出すため、そして多くの部員を同時に練習させるため、筋トレ以上の方法に出会えないチームはいまも筋トレを採用しています。簡単にいえば、身体の真理を感じることができず、高校生たちに熱心に筋トレを推奨するような指導者には、私は自分の大切な選手を任せたくない。しっかり事実に気づいている監督たちに任せたらいいのではないでしょうか。筋肉に頼る癖をつけてしまうと、取り返しがつきません。
・東京武蔵野シニアでは、なぜ筋力に頼るともったいないことになるか、子どもたちに実感してもらい、もっと素晴らしい道筋を指導します。大人にとっては「よくわからない」こともありますが、子どもは直感的、体感的に理解します。すぐにできます。これが中学2年になるとだんだん理屈抜きにできなくなります。だから中学1年でどのような野球に取り組むかが重要なのです。

体験参加者からの質問その1

東京武蔵野シニアの練習に体験参加された父母から寄せられる質問で多いものに関して、ここに回答を載せたいと思います。

質問 その1 東京武蔵野シニアの練習はすごく楽しく、雰囲気もよくて共感します。でも、この練習、この野球をやった後、普通の高校野球についていけるか、心配です。大丈夫でしょうか?

監督の回答
・中学の3年間は、心身ともに最も大きな変化・成長を遂げる時期。その3年間を、楽しく、そして自分の意志で厳しく過ごすことこそ大切ではないでしょうか。
・東京武蔵野シニアでは筋トレはやりません。だらだらと走り込む練習もほとんどしません。その代わり、常に全力疾走。選手たちは練習の間じゅう、ほとんど足を止めている場面がありません。大好きな野球です。ボールを追いかける練習ならば、全力でやれます。そういう練習を通して、体力、走る力は自然と身に付いています。いま活動しているほとんどの2年生は入団時よりずいぶんたくましい身体になりました。
・チームの全員が「高校でも野球を続ける」と希望しています。監督もそれを前提に選手を指導しています。東京武蔵野シニアと同じ師を持ち、同じ理念、同じような姿勢で野球に取り組んでいる高校野球部は実は全国に複数あります。東京都内および関東近県には、私が主宰していた「宇城塾・高校野球監督塾」に通っていた監督が20人以上おられます。一緒に学んでいた仲間です。これらの監督たちは、東京武蔵野シニアの目指す野球に関心を寄せてくれています。
・東京武蔵野シニアを巣立った卒団生たちが、それぞれ進んだ高校で、東京武蔵野シニアで培った姿勢を活かして野球に取り組む。その姿勢で野球界にひとりひとりが新風を注ぎ、野球界を変えていく。それも大切な私たちの活動の目的です。
・かといって、投げ方、打ち方、捕り方、走り方、一見して奇妙な技術を教えているわけではありません。あくまで自然体。東京武蔵野シニアが目指す野球、目指す姿は、美しく、たくましい。だから、東京武蔵野シニアが基本とする投げ方、打ち方、捕り方、走り方を身につけたら、とくに矯正される必要もないはずです。この基本にそれぞれの高校の監督の考えをプラスしてもらう。妙な癖をつけていないので、むしろ高校野球には順応しやすい、監督にとっても指導はしやすいと思います。
・3年間の活動を通して、どんな環境にも負けず、調和し、自分の力を発揮できるよう育成します。

2012年12月30日日曜日

練習納め

12月29日(土)の練習で今年の活動を納めました。
新たに入団した小学校6年生、体験参加の選手も含め、活気ある練習ができました。
今年も一年、お世話になった皆様に心からお礼を申し上げます。

今年は、大きな成果を挙げた一年でした。
自分たちの野球、東京武蔵野シニアの取り組みが間違っていない、飛躍的な成果につながることをチーム全員で実感できた年でした。
来年も、日常をさらに充実させ、大好きな野球で自分を変化・成長させる、それがとてつもないチーム力になって、いくつもの花を咲かせられるよう、取り組みます。

新年の練習は1月5日(土)から始まります。体験参加も受け付けます。
希望の方はご連絡ください。

監督 小林信也  携帯電話 080-2020-2170   nobuya@s-move.jp

2012年12月25日火曜日

冬の合宿

昨日(12月24日)夕方まで、2泊3日で冬季合宿を行いました。大半の選手が自転車で行ける場所。2泊で費用は1万1千円、父母になるべく負担をかけないよう、近いところでやりました。
夏に続いて今年2度目の合宿。冬は初めてです。短い期間ですが、生活を共にして、チームが変化・成長する手応えを得ました。
シニアの選手たちは、野球の練習、試合のために集まります。学校生活はそれぞれ違いますから、野球以外に一緒に生活する(過ごす時間)が案外少ない。共有するのが野球ばかりだと、本当の仲間意識が深まりにくいのをもどかしく感じていました。こうして夜を共に過ごす(練習が終わったあとも一緒に過ごす)ことで、お互いの気持ちを細やかに感じあい、さりげない会話を通して励まし合う気持ちが芽生える。昨日の午後の練習では、お互いにかけ合う声が変わっていました。
これから充実した冬を過ごすために、新しい練習のバリエーションなどを一緒に学びました。映画も2本、見ました。多くの選手が「見たことがある」人気映画と、「見たことがない」ちょっと時代的な映画。見たことのある映画も、チーム全員で見てまた違った感覚が湧き上がったようです。

2012年12月20日木曜日

チーム選び・学校選び

お子さんの進学先を考えるとき、何を基準にされるでしょう。
いまは「進学実績」が主要な基準になっています。どこの中学(高校)に入れば、いい高校(大学)に入れるか。エスカレーター式に有名私大まで入れる附属校の人気が高い。偏差値が高く、東大や早慶に多くの合格者を出す名門私立校も垂涎の的です。

日本は、大震災をきっかけに、これまでの価値観や選択を《真心》で考え直す傾向に気づき始めています。けれど、受験や教育に関する選択はまだあまり変わっていない気がします。

日本の少年少女の多くが、「受験が第一」の毎日を過ごしている。思春期に向かう子どもたちが、情操教育や感性を高める価値観を脇に置いて、受験、受験に明け暮れる……。
12歳、13歳、14歳の少年少女は、もっと素朴な現実に興味を覚え、悩み、小さな胸をときめかせ、時には押し潰されそうに苦悩するものではないでしょうか。
それなのに、受験を第一とする親たちは、自分がその多感な年代を素通りしたかのように、子どもの素朴な心を無視し、受験、受験にいきり立っていないでしょうか。

野球に打ち込んでいる親子はどうでしょう?
受験の代わりに、「甲子園」「プロ野球」が進路の選択基準になっていないでしょうか?
甲子園に行けそうな高校に行ける中学チームに入る。過去にプロ野球選手を輩出しているチームを選ぶ。それもひとつでしょうが、実際にプロ野球選手になれる確率は、東大に合格するより遙かに低いのが現実です。野球少年なら誰もが、甲子園、プロ野球を目指します。けれど、夢破れたとき、喪失感、挫折感で燃え尽きるやり方では意味がありません。

東京武蔵野シニアは、そこを見据えて、野球に取り組みます。
もちろん、勝利を目指します。勝利を求める日々の過程で、選手ひとりひとりが「東京武蔵野シニアで野球に取り組んでよかった」「成長した」と確信できるように、監督・コーチも懸命に勉強を続けています。
私たちは、「日本一を目指そう」とは言いません。すでに、「日本一の山を昇っているのだ」「どこまで昇れるか」「みんなで頂上までたどり着こう!」と、日々歩み続けています。

2012年12月18日火曜日

合同練習

16日(日)は、藤村女子高校のソフトボール部と合同練習をさせてもらいました。
昨夏に続いて2度目。
ソフトボールのテンポは野球と比較になりません。速い。余計な間を取っていられない。“すべてが早い”ソフトボールの練習で、普段の自分の動きが通用するか。
東京武蔵野シニアでは、「隙を作らない」「気を抜かない」「余分な動きをしない」など、理にかなった隙のない動きを日頃からテーマにしています。野球では、少し気を抜いても、無駄な動きを少し入れても、なんとなく「できてしまう」と勘違いしがちなスポーツです。そこを戒め、自分に厳しく、身体の回転を高めていく。
練習の最後に、試合形式の練習をさせてもらいました。バッターは、前回に比べるとだいぶ速球をバットに当てられるようになっていました。ガッカリしたのは、守備です。守備そのものではなく、守備に入れない控えの選手たちの表情を見てがく然。ほぼ全員が“観客”や“評論家”になって、試合をのんびり眺めているのです。まだ子ども……と言えばそれまでです。チームメイトが守備についているのに、本気で仲間を応援できない。自分が試合に出ていないと、途端に気が抜けて、他人事になる。それが、いまのチームの実力。決定的に足りない弱さです。
練習後は、いつになく落ち込みました。藤村女子高ソフトボール部と練習をさせてもらって、日頃からやっているはずのことが「全然できていない」「認識が低い」とわかったからです。
東京武蔵野シニアは、どれくらい打つか、速球が何㎞のスピードになったかより、身体の回転が速くなったか、気を抜かず先に先にと動くことができるか、そういった“日常生活に通じる心身の基本”を重視しています。それが、文武両道の原点に通じるからです。まだ全然できていない。また一からやり直します。

2012年12月11日火曜日

笑顔

選手たちの笑顔を見てください(写真をクリックすると大きくなります)。


 

素直な笑顔がひとつの成果、チームの姿勢の証です。

東京武蔵野シニアは、明快な目標・指針を持っています。
試合に勝つ、当然です。けれど、勝てばいいとは考えません。
東京武蔵野シニアでは、各選手の打率や打点など、個人成績を集計比較は一切しません。成長しているか、しっかり取り組めているかは、姿勢でわかるからです。チーム内でもちろん競争はあります。けれど、チームメイトは仲間であって、競争相手ではありません。ベンチの選手に応援してもらえない選手は試合に出られません。チームで強くなる、ひとりひとりが成長する。
東京武蔵野シニアはチーム全員の成長を基盤にしています。

2012年12月10日月曜日

少年野球を卒団されるみなさまへ

東京武蔵野シニア監督の小林信也です。
少年野球を卒団される選手、父母のみなさま、中学生になって野球を続ける目的は何でしょう?
「高校で甲子園を目指すための準備」「将来プロ野球選手になるためのステップ」「中学野球で日本一になりたい」等々、いろいろな考えがあるでしょう。
私たち東京武蔵野シニアは、「中学3年間の成長を支える」、これを指導の基本に置いています。
中学の3年間は、子どもから大人の階段を昇り始める、身長もぐんと伸びる(第二次性徴もある)、親から自立・反発し始める、自分でも自分の心を良く把握できない、心が不安定になりがちな時期でもあります。
12歳から15歳。子どもが大きな変化を遂げる3年間。大好きな野球を生活の中心に据えて活発な成長を支援する。野球を通じて、子どもたちが両親に感謝し、素直に心で会話する姿勢を持ち続けるお手伝いをするのが私たちの重要な使命だと感じています。

監督やコーチに命令され、服従し、他人の目があるときだけきちんと行動できても意味がありません。ひとりになっても、きちんと行動できるか。それが人間の真価です。
東京武蔵野シニアは、「裏表のない子どもを育てる」。ずるい手を使ってでも勝とうとする野球はやりません。堂々と、自分の潜在能力を開花させ、清々しく「自分と」戦う。
大事なお子さんを預けるチームを探しておられるお父さん、お母さん、どうぞ一度、息子さんを東京武蔵野シニアの練習に体験参加させてください。

体験参加が可能な日時はすでに掲示してあるとおりです。
監督までご連絡ください。 携帯電話080-2020-2170

2012年12月6日木曜日


東京武蔵野シニアです。新入団選手募集中!



                   
    
     
集まれ、小学校6年生!
                       
現在、中学1年14名。中学2年10名。計24名で活動しています。

        
練習は 月曜 夜   井之頭小学校トレーニングルーム
       木曜 夜  武蔵野一中グラウンドまたは体育館
      土曜 終日 都内のグラウンド
      日曜 終日 公式試合および練習試合

チームで一緒に勉強もします。監督は勉強も教えます!
              

体験参加の申込は 監督・小林信也まで
  携帯電話 080-2020-2170  mail: nobuya@s-move.jp

2012年9月23日日曜日

体験参加を希望する選手(父母)たちへ

少年野球を卒団したあと、どこで野球をやろうか? チームを探している小学6年生たちの「体験入団」を歓迎します。いろいろ見る中のひとつ、ではなく、このブログを読んで関心をもってくださった親子、実際に体験して期待通りなら東京武蔵野シニアで野球をやりたい(やらせたい)と感じてくださった親子に来てもらえるとうれしいです。
体験練習会は秋が深まってから実施の予定。決まり次第、ブログで発表します。
すぐ体験したいという方は、メールか携帯電話でお問合せください。随時、体験参加を受け入れます。

メールアドレス nobuya@s-move.jp
携帯電話  監督:080-2020-2170     事務局長:090-2473-4707

“合わない”選手はいますか?

このような質問を受ける場合があります。
東京武蔵野シニアに「合う」「合わない」という言い方そのものが、本当は「基準がずれている」(謙虚さがない)と思うのですが、父母によっては、そういう言い方をされます。
あえて、その質問にまっすぐ答えるならば、
「素直さのない選手」
「学ぶ気持ち、学ぶ姿勢のない親子」
「勝てばいいと考えている親子」
「野球さえ上手ければいいと考えている親子」
「小学校のとき活躍したから、すごいと思い上がっている親子」
こうした選手は、東京武蔵野シニアには向きません。

2012年9月22日土曜日

どんな練習をするのですか?

野球界の常識と違う「独自の姿勢で取り組む」と言うと、時々「どんな練習をするのですか?」と質問を受けます。練習メニューは、他チームと大きな差はありません。
ランニング、体操、ウォームアップ、キャッチボール、トスバッティング、フリーバッティング、ノック、試合形式……。
メニューを並べたら、野球チームそのものです。ただしもちろん、ひとつひとつのプログラムは吟味され、心技体の基本を徹底して身につけることで統一されています。投打守走、すべてはつながっている、すべての基本は同じ。投げる、捕る、打つ、明快な基本があり、徹底して基礎練習を重ねます。だから、ほとんどの選手が目覚ましく成長します。

2012年9月21日金曜日

DNAのスイッチを入れる

《子どもにできて大人にできないこと》という本があります。宇城憲治先生が書かれた本です。
大人たちの多くは、「年齢とともに成長し、自分は子どもより能力がある」と信じているでしょう。武術の基本を学ぶと、その幻想がまったく誤りだと思い知ります。
現代の大人たちの大半(ほぼ全員)は、頭を使う習慣ばかり身につけ、理屈をこねる人間になり、本来持っている身体のDNAを閉ざしてしまっています。それは簡単な動作で証明・実感できます。ところが、小学生、中学1年生くらいまでは、理屈抜きにDNAのスイッチを入れ、大人ができないことを簡単に実践します。私が東京武蔵野シニアでやりたいのは、これなのです。大好きな野球を通じて、「DNAにスイッチを入れる」ことを重ねて行く。中学2年生、3年生になったらもう遅い、どんどん頭に支配されていくという現実を指導経験の中で実感しています。本気で変わろうとすれば、大人でも変われます。だけど、たいていは中学生になるとそのスイッチが固く閉ざされ、頭で考える癖ばかりがつく方向に流れます。中学生たちが「東京武蔵野シニアで野球をやる意義」はここにあります。

野球と人格形成を直結させる道筋

シニアで野球をやる意義は何か? 一般には「高いレベルの野球をやる」「中学から硬球でやる」といった考えが多いようです。
東京武蔵野シニアはもっと明確です。「中学生のうちに、野球を通じてDNAのスイッチを入れる」「学校や部活動では経験できない質の高い教育を受け、人間を磨く」。東京武蔵野シニアは単に野球の上達を目指すチームではありません。大好きな野球を通じて、人を磨く、人生の土台となる心技体を鍛えることが主眼です。野球で勝っても、卑怯なことを平気でやったり、力づくで相手を蹴散らすような勝ち方を身につけたら、大変です。人生の役に立たないどころか、一生ぬぐえない、間違った習性を刻みつけることになります。すべての人生に通じる生き方、考え方、行動力を身につけてこそ、野球に取り組む意義があります。
現在の野球界の多くは、口先だけで、野球と人格形成を直結させる道筋を持っていません。東京武蔵野シニアは、宇城憲治最高顧問の指導のおかげで、はっきりとその道筋を持っています。だから入団希望者たちに、「3年間一緒に野球に取り組もう!」と自信をもって言えるのです。

監督の日常は?

選手たちに「日常が大事」と指導する監督の日常はどうなのか?
東京武蔵野シニアでは、監督、コーチも選手の先頭に立って自分を磨き、自分を変え、成長することを当然の基本としています。
変わる(成長する)気のない監督、コーチは、このチームにいられません。
監督(私)は完璧な人間ではありません。間違いもおかす、人間として足りない、これまで世間に多くの迷惑もかけている。しかし、変わろうと努力し続けている。いま56歳ですが、過去に持っていた価値観や持論に執着せず、素直な気持ちで自分を壊し、謙虚に学ぶ姿勢で日々取り組んでいます。

「日常が大事」の意味

日常が大事、日常とつながっている、とこれまで何度も書きました。
日常とは何を意味するのでしょう?
その言葉どおり、ユニフォームを着ていない時間も含めた、24時間の生活です。
学校ではだらけている、グラウンドではキチッとしている。
親に対して反抗的な態度を取っている、監督には服従している。
自分の部屋では足を投げ出している、チームでは行儀良くしている。
いま野球界では、このような過ごし方でもレギュラーになり、中には「ドラフト候補」と騒がれる選手もいるのが現状です。
東京武蔵野シニアは、こうした二面性、裏表、「野球さえできればいい」という姿勢を徹底して戒め、鍛え直します。なぜなら、日常生活をきっちり生きるのは本来当然の基本姿勢であるのはもちろん、東京武蔵野シニアが基本とする野球はそれなしに実践できないからです。
日常生活がいい加減な選手のスピード(回転数)は速くならないのです。

2012年9月20日木曜日

裏表のない人間を育てる

いま野球界が抱えている大きな問題のひとつは、「裏表のある人間を育ててしまう風土」です。
大きな声で挨拶をする、だけど心の中に感謝や尊敬はあるだろうか?
監督の前では直立不動、ハキハキ元気な選手が、監督のいないところではダラッとし「うぜえなあ」などと言いながら下級生をこき使う。そんな姿は当たり前に想像できます。裏表のある人間を育てているのです。社会全体がそのような傾向にあり、それが深刻な問題だという認識も低いように思います。私はそこにこそ、日本社会の混乱と崩壊の一因があると感じています。
強い者には弱く、弱い者には強く接する傾向を、指導者自身が持っているために、選手にもそれが映るのです。「野球を通して人間を育てる」と言いながらやっぱり「勝つことが大事」と思っているチームも、裏表のある子どもを育てる結果になるでしょう。日常がまずくても、「勝てばいい」で許してしまう傾向があるからです。
私たち東京武蔵野シニアは、勝利を目指します。勝利を前提にします。けれど、勝つ以上に「自分と戦う」「自分たちを磨く」姿勢を徹底します。裏表を作らない、裏表のない人間を育てることが、私たちの重要なテーマです。

野球と日常はつながっている

人には「速い・遅い」がある、と書きました。
速いことが当然、進歩・成長の手がかりです。
野球が上手くなりたければ「速い人間になることだ」、東京武蔵野シニアで野球に取り組めば、はっきりそう自覚できます。では一体、どうすれば「速い人間」になれるでしょうか? その答えは日常にあります。グラウンドでだけ速くなろうとしても無理です。日常生活から素直に謙虚に、心で取り組むことが「速くなる」道です。だから東京武蔵野シニアでは「日常が大事」という姿勢を共有し、「勉強も野球も一体だ」と、選手たちが認識しているのです。

明確な基準

東京武蔵野シニアが大切にしている基本のひとつは「しっかりと立つ」ことです。
プロ野球選手も含めて、いまの野球選手は、たったこれだけの「重要な基本」をおろそかにして、頭の上のハエを追う傾向にあります。
投げるとき、打つとき、押されてぐらつくような曖昧な立ち方では本来の力が出ません。
私たちは、常に「しっかりと立つ」ことを身につけます。しっかり立たずに、上半身や腕の筋力を鍛えても本質的な力は発揮できません。土台が弱いのに、重い建物を上に載せるようなものです。
練習中、チームメイトに腰の後ろや肩の脇を軽く押してもらいます。ぐらつかなければOK、ぐらついたらしっかり立てていない証拠です。ごく簡単ですが、こうした検証の方法が「明快な基準」です。

「自分本位」の現在にあって

いまの日本は、「自分」が中心で、「自分」が基準です。
多くの人が「自分」を基準にものを考え、判断します。「上から目線」の人が多いのは、老いも若きも、誰もが自分をいちばん上に置いて判断する傾向が主流になっているからでしょう。それでいて、その「自分」を形成する基盤はメディアが発信する根拠の不確かな“流行”だったりします。基準になっている自分は一体、どれほど確固としたものでしょう?
東京武蔵野シニアは、自分ではなく、真実・真理を基準にします。
「明快な基準を持つ」、案外忘れられているたったそれだけの原点を取り戻すだけで、道筋がはっきりし、謙虚になることができます。
決断・判断・行動の基準を持つことは、人生を誤らないための重要な基本です。
東京武蔵野シニアは、野球を通して、「大切な基準」を一緒に学びます。

師の存在

東京武蔵野シニアが基本にしている心技体は、現在の野球常識とかなり違います。
違うからこそ、東京武蔵野シニアを立ち上げ、取り組んでいるのです。
なぜ日本は、大切な身体文化の伝統を失ってしまったのか。失った伝統や生活習慣の意味、その喪失の重大さにまだ大半の人が気づいていません。
私は、師である宇城憲治先生からそのことを学び、混乱し、感動し、燃える思いに動かされ、なんとか自分にできる実践ができないか模索し、中学生たちと野球をする道に身を投じました。
日本の伝統文化である武術を基盤に置くことで、野球が「深さに気づく」「人間力を磨く」道とつながります。それこそが、宇城師に学ぶ日本伝統の身体文化の素晴らしさです。
野球をするのは、野球で勝つためではありません。勝利はもちろん前提として、「心を鍛える」「人格を磨く」ためです。私たちは師の存在があるおかげで、その道筋を明確に持ち、階段を昇ることができます。

野球に取り組む理由

中学生が、貴重な成長期の3年間を「野球を中心に過ごす」意味は何でしょうか?
「野球より勉強が大事」と思っている父母が、野球少年の父母にもたくさんいます。当然のことでしょう。一途に野球をすれば心身が磨かれるか? と問えば、必ずしもそうではありません。とくに、現在のように、野球の結果にこだわり、野球で活躍すればチヤホヤされる軽薄な(商業主義的な)価値観の中にあって、親も子も勘違いしがちです。ただ野球が上手くたって、何にも偉くないし、将来の役に立つとは限りません。
私たち東京武蔵野シニアは、「勉強はしなくていい」とはもちろん考えていません。しかし、「勉強と野球を両立させる」という単純な言い方はしません。野球と勉強は両輪、一体という姿勢です。野球を通して人を磨く、回転を速くする、心と行動を直結する、本当の意味の勉強に「目覚める」ことを主眼にしています。
その基盤は日常生活にあります。日常の大切さに目覚める。それが大きな「野球に取り組む意義」だと、東京武蔵野シニアでは考えています。

2012年9月17日月曜日

人には“速い・遅い”がある

自動車のエンジンに回転数があるように、人も回転数を持っていることが、宇城先生の指導を受けて少しずつわかってきます。
宇城先生はしばしば「速い」「遅い」という表現をされます。最初は私もさっぱり意味がわかりませんでした。単に動きの速さを言うのではありません。
たとえて言えば、回っている駒の回転数のようなものです。
素早く回転している駒は、一見、止まっているように見えます。しかし鋭さを持っている。何かがぶつかれば、一瞬にして弾き飛ばす強さを持っています。
回転の遅い駒は、何かがぶつかれば駒自身が回転を失い、倒れてしまいます。
一般には、「頭の回転が速い」という言い方をします。似ていますが、大事なのは、頭でなく、「身体の回転」なのです。頭でいろいろ考えても、行動とつながっていなければ実際は役に立ちません。
身体の回転を速くする、その手がかりは日常の過ごし方にあります。

選手、父母との約束

入団を希望する選手と父母たちに、「東京武蔵野シニアは、過去の実績や現在の実力は問いません。入団してから成長する、素直に取り組んでくれたら、飛躍的に成長できる可能性をもって指導します」と、私(監督)は約束します。
父母たちは、東京武蔵野シニアの指導法が一般の野球理論とは全然違うので、理解できない方が大半です。体験練習で実際に基本を体感してもらっても首を傾げています。子どもたちはほとんど体験すればその違いはわかります。大人は残念ながらわからないのです。身体で感じていても、頭で理解できないと納得できないからです。
それでも何かを感じ、期待してくれた父母たちとその子どもたちで現在の東京武蔵野シニアは構成されているわけですが、秋季大会の善戦で、入団時の言葉が決して“はったり”でなかったことを実感してもらえたと思います。
まだ小さな一歩にすぎませんが、チームは、つい半年前と比べても「桁違いの成長」を重ねました。

成長の理由

大会に参加し始めてまだ2年、実績ある選手を集めているわけでもない東京武蔵野シニアが、調布シニアに勝ち、八王子シニアを追い詰めることができた。その理由ははっきりしています。
東京武蔵野シニアは、現代最高峰の武術家・宇城憲治師範が最高顧問です。宇城師に学び、宇城師の指導の下、心技体を鍛え、力に頼らない本来の日本人の伝統を基盤に野球に取り組んでいるからです。
筋トレはしません。筋力に頼りません。相手に勝つことを目指すのでなく、自分との勝負、自分を鍛えることを基本に置いています。
入団したときと現在とでは、ほとんどの選手が見違えるような打力、守備力、投力を身につけています。宇城師に学ぶ「心技体の基礎」があるからこそ、誰もが予想していない勝利・善戦が現実になりました。

秋季大会、調布に勝利、八王子に惜敗

秋季大会が今日の敗戦で終わりました。
1回戦、名門・調布シニアチームに2対1で勝利しました。
2回戦、身延シニアに不戦勝。
3回戦、前年度優勝の八王子シニアチームと対戦。5回まで8対0でリード、コールド勝ち寸前まで追い詰めながら、その後、逆転を許して敗れました。

残念な結果ですが、調布シニアも八王子シニアも部員が100人を越えるチームです。東京武蔵野シニアのように、20数名、小学校時代に高い実績を残した選手がいないチームがこれらチームと互角以上の試合ができたことは、選手たちの成長の証です。選手たちの努力と取り組み、成長に誇りを感じます。

発信を再開します

東京武蔵野シニア監督の小林信也です。
約半年間、更新をお休みしました。
その間、多くの出来事を経験し、チームは成長を続けてきました。

改めて発信を再開し、私たち東京武蔵野シニアが何を目標に取り組んでいるのか。できるだけ率直に、この半年間に実際にあった出来事をふまえて綴って行きます。

これから書き重ねて行く内容は、単にチームの広報活動ではありません。現代の子どもたちが置かれている社会環境、野球界の現実、親たちはいったい子どもたちに何を教えるべきなのか、といった切実な課題について、リトルシニアの野球を通して経験し感じたことをお伝えする試みです。
文責はすべて、作家・スポーツライターでもある監督の小林信也にあります。

2012年3月16日金曜日

春季大会結果

3月4日(日)、東大和シニアと敗者復活戦を戦い、1対2で惜敗しました。
最後まで素晴らしく緊張した試合ができました。
悔しい敗戦でしたが、自分たちの不足をはっきりと学びました。
ちょうど去年の同じ時期、コールドで負けている相手。この一年間の成長と変化、
自分たちの取り組みの正しさをチーム全員で実感できました。

2012年2月22日水曜日

春季大会が開幕しました

2月19日(日)、早くも春季大会が開幕しました。
東京武蔵野シニアは、身延シニア(山梨)と対戦しました。
身延シニアはここ2年ほど、西東京支部では優勝を争う強豪チーム。
試合は序盤から接戦となり、最後の一瞬まで勝負のわからない緊迫した試合ができました。大事な場面でミスが出て、4対1で敗れましたが、選手たちは今季を戦う十分な手応えを感じたはずです。
昨年のいまごろは、外野フライがまともに捕れない、エラーの連続、ヒットも散発。
この日は、キレのいい球を投げる身延シニアの2投手からたくさんの快打を放ち、野手も好守を重ねました。このチームには、小学校時代、都大会の上位で活躍した選手はひとりもいません。各市区の大会で実績のある選手も数えるほどです。けれど、わずか1年でこれだけ頼もしい試合のできるチームに成長しました。これがなによりの誇り、喜びです。
春季大会は関東大会に出場する12の代表を決めるため、敗者復活戦、敗敗者復活戦まであります。次は3月4日(日)に東大和シニアと対戦の予定です。

2012年2月7日火曜日

練習試合が始まりました。

先週末、2月4日(土)から今季の練習試合がスタートしました。
雪国生まれの監督にとって「2月に練習試合!」は驚きの現実。けれどシニアの開幕は2月19日と早いので、大会に備えるには遅すぎるくらいなのです。
幸い土日とも晴天、まずまず暖かな日差しに恵まれ、問題なく野球ができました。
3チームを相手に3試合。10対10、7対6、7対8。いずれも最終回まで大接戦。
先取点を取られても、大きくリードを奪われても、動じることなく、きっちり挽回して試合を振り出しに戻したり逆転できた。一貫して取り組んできた練習が実を結んでいると選手自身が実感する週末になりました。
もちろん、たくさんの無駄な失点から今後の練習課題も明らかになりました。
来週12日(日)にも練習試合を予定しています。

2012年1月27日金曜日

一緒に勉強します

22日(日曜)は、雨でグラウンドが使えなかったので、室内練習のあと「作文」の勉強をしました。
「作文が好きじゃない」「苦手」という子どもが多いのですが、文章を書く仕事をしている私(監督)は当然「野球と同じか、それ以上に文章を書くのが好き」です。学校ではあまり教えてくれないらしい、作文の面白さ、書く楽しさを感じてもらうのが主眼です。この日は、明治維新の陰の立役者・山岡鉄舟の話をしたあと、野球にも通じるテーマを設定して100字から200字程度の文章を書いてもらいました。グループで意見交換してから書いたのですが、想定されている正解のような文章を書くのでなく、それぞれの感じたことがしっかり書かれていました。
26日(木)は自主練習の前に漢字テストをしました。出題したのは、小学校で習った漢字ばかり。まずは小学校の漢字を復習し、次に中学で習う漢字に進む予定です。野球の仲間たちとする漢字の勉強はまた気持ちが違うのか、みんな真剣な表情で取り組んでいました。間違えた漢字はその場で復習します。漢字を覚えるための、うんちく的な話もしました。

2012年1月19日木曜日

野球の喜び

私が東京武蔵野シニアの監督になって、いちばん大きな変化(発見)は、
「練習が楽しい。日々の練習に感動がある」という、素朴なことでした。
東京武蔵野シニアには、心技体の基本がはっきりとあるので、日々の練習で一心に取り組むと中学生たちは目に見えて変化します。姿勢がよくなり、表情が凛々しくなり、チーム全体に爽やかな空気が流れる。その場にいるのがうれしい、選手の成長に胸が躍る、ささやかな感動が毎回のようにあります。練習でこれほど感動できるとは、監督になるまで想定していませんでした。
だからこそ、試合や大会で成果を試すのはいっそう楽しみです。

野球チームはどうしても大会の結果を目標にしがちです。いくら練習しても、試合や大会で結果が出なければ意味がない、と考えがちです。そうではありません。試合で試し合って、まだ不十分だと知るのです。自分の甘さ、不足を知ってまた取り組む。それが東京武蔵野シニアです。

2012年1月12日木曜日

頭髪のきまり

最近、髪の毛の規則について入団希望者からしばしば尋ねられます。
東京武蔵野シニアでは、球団規定に頭髪規則は定めていません。
短い選手もいますし、長髪の選手もいます。
リトルシニア連盟の試合に出る時は、連盟規程がスポーツマンらしい短髪を求めているので、野球帽から長くはみ出すような長さだと注意を受けます。これに準じて、「爽やかな髪型にしよう」と選手にはよびかけていますが、いわゆる丸刈りを推奨してはいません。

2012年1月11日水曜日

野球をする目的

日本全体が「生き方」「価値観」を見直すべき事態に直面しています。「ほんとうはスポーツ(野球)をやっている場合ではない」というのが実感です。

いまスポーツは、ほとんど「娯楽」。商売と結びついて普及発展を意図しています。子どもたちも商売の道具になっている。主役のはずの子どもたちが歯車のひとつになり、商売やチームの目的のために利用されがちな現状があります。
「高校生になったら甲子園に出たい」「将来はプロ野球選手になりたい」
子どもたちの願いは純朴です。ただ、こうした願いを「どうしても叶えてあげたい」と思うあまり、「何とか強い高校に入れたい」「強豪チームに入ればその夢に近づく」など、間違った思い込みでチームを選んだり、淡い親心で進路を夢想していないでしょうか。学習塾で詰め込み式の勉強をさせるような発想で野球をやっても意味はないと私たちは考えます。

何のために野球をするのか。
野球を通じて心技体を磨き、「それぞれが秘める可能性を開花させる」。
私たち東京武蔵野シニアは、ひとりひとりを大事にします。
「チームで育てる」、強い意志を持って取り組んでいます。

2012年1月7日土曜日

練習の特色

東京武蔵野シニアの練習は「基本の徹底・体得」が第一。素早い行動、正しい姿勢、元気・素直は大前提です。その意味では「厳しい」、だけど「楽しい」と思います。なぜなら、ほとんど野球の動きから離れることがない、練習の大半、野球をやるからです。
「当たり前でしょ?」と言われそうですが、野球と直接関係ない練習プログラムに時間を費やすチームが案外少なくありません。私たち東京武蔵野シニアは、練習の大半、野球をやります。もし短パンTシャツで練習していても、間違いなく「野球少年だな」とわかる練習がほとんどです。
心技体の基本を身体で学ぶ稽古のときはバットもグラブも持ちませんが、これが野球にどう通じるのか、常に感じながら取り組みます。「大好きな野球を通じて心技体を鍛える」、これが私たちの基本姿勢です。

2012年1月1日日曜日

謹賀新年

あけましておめでとうございます。
東京武蔵野シニアは正式発足から3年目、大会出場2年目のシーズンを迎えます。本年もよろしくお願いします。

新年の練習は1月5日(木曜)に始まります。
午前10時40分集合、場所は武蔵野市内です。
9日(祝)も武蔵野市内で練習します。
体験参加を希望する選手は事前にご連絡ください。

申込み先
監督 小林信也 080-2020-2170 メール: nobuya-k@i.softbank.jp
事務局長 小林恵子 090-2473-4707