2012年9月20日木曜日

裏表のない人間を育てる

いま野球界が抱えている大きな問題のひとつは、「裏表のある人間を育ててしまう風土」です。
大きな声で挨拶をする、だけど心の中に感謝や尊敬はあるだろうか?
監督の前では直立不動、ハキハキ元気な選手が、監督のいないところではダラッとし「うぜえなあ」などと言いながら下級生をこき使う。そんな姿は当たり前に想像できます。裏表のある人間を育てているのです。社会全体がそのような傾向にあり、それが深刻な問題だという認識も低いように思います。私はそこにこそ、日本社会の混乱と崩壊の一因があると感じています。
強い者には弱く、弱い者には強く接する傾向を、指導者自身が持っているために、選手にもそれが映るのです。「野球を通して人間を育てる」と言いながらやっぱり「勝つことが大事」と思っているチームも、裏表のある子どもを育てる結果になるでしょう。日常がまずくても、「勝てばいい」で許してしまう傾向があるからです。
私たち東京武蔵野シニアは、勝利を目指します。勝利を前提にします。けれど、勝つ以上に「自分と戦う」「自分たちを磨く」姿勢を徹底します。裏表を作らない、裏表のない人間を育てることが、私たちの重要なテーマです。

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