体験参加者からの質問 その3
まだ納得できません。なぜ筋力に頼ると「取り返しがつかなくなる」のですか?
監督の回答
昔から、スポーツバカと呼ばれるような体育会系の人を「頭の中も筋肉」などと揶揄する風潮があります。私自身、決してそうなりたくないと思ってきました。残念ながら、そう言われても仕方がない現実もあるのではないでしょうか。
筋力強化に熱心で、筋力を主体に競技で勝とうとする選手の中には、競技を離れた日常でも「力に頼る」傾向になりがちな人がいます。難しい局面になると、力で押し通そうとする。弱い相手には強く、強い相手には途端に媚びへつらう。
力に頼る人は、自分の力が通用しないとわかった瞬間、突破する道を失います。
人生は、突破が難しい試練の連続です。人生において力といえば、権力や経済力(資金力)、あるいは有名性などです。それがすべて悪いというわけではありません。経済力も社会的な存在感も大切な社会人の素養です。けれど、金と力にモノを言わせるような人間に、みなさんはご自分のお子さんを育てたいですか?
一度筋力に頼る回路(頭の命令で身体の一部を動かす仕組み)ができてしまうと、心で感じたまま本質的な力で行動する回路を失います。ここが問題なのです。
東京武蔵野シニアは、野球を通して、「将来、大切な家族や仲間を守れる人間になる」ことが最大の目標です。力に頼る人間では、それが達成できません。たとえ権力と財力を手に入れ、その力で大切な人を喜ばせたにしても、「心」までは権力や財力だけでは満たせません。
本当に大切なのは真心です。そして心と行動をつなぐ実践力・行動力です。東京武蔵野シニアは、大好きな野球を通じて心を磨く、心を育てる、日頃から心で行動する力を身につける。筋力強化より、そちらのほうがずっとずっと重要だし、将来の糧になる基本的な人間力です。
力に頼る人間の回路を選びますか?
それとも、心を育て、心で行動できる人間の回路を伸ばしますか?
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