2014年12月2日火曜日

野球の常識・東京武蔵野の常識6 野球の楽しさ

 昭和の時代に育った野球少年は、空き地さえあれば仲間と野球で遊んだものです。4人もいれば充分。「野球やろう!」となってすぐゲームが始まりました。場所と人数に応じてルールを決めるのに時間はかかりません。木をベースに見立てたり、「走者に当てたらアウト」といったルールは子どもの野球では「常識」でした。きちんとユニフォームを着て9人対9人の試合をやる前に、さんざん原っぱで草野球の楽しさを味わったのです。
 最近の野球少年は、こうした経験がほとんどありません。野球を始めるとなったら最初からユニフォームを買ってもらい、白線が引かれベースの置かれた校庭で「きちんとした野球」に取り組む。遊びの感覚はあまり持っていません。
「野球が好きだ」という同じ言葉も、昭和の野球少年が抱いている野球への愛着や記憶の広がりと、いまの少年たちのそれとは大きな違いがあるように感じます。
 東京武蔵野シニアでは、「草野球の感覚」を大切にしています。練習場の隣りに原っぱがあれば、みんなで草野球をすることもあります。これは「大切な練習」と位置づけています。野球少年たちが歓声を上げてボールを追い、目を輝かせて草野球に興じる姿を見ると、大切な思いを呼び起こせた気がします。

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