野球はプレーの結果を数字に表しやすいスポーツです。打者なら打率、打点。投手なら勝敗、防御率、奪三振、与四死球。いまでは球速も一般的に認識されています。ファンにとって、数字は野球の楽しみのひとつです。
けれど「中学生を育てる」立場からすると、数字は必ずしも大切なバロメーターではありません。東京武蔵野シニアでは、選手の成績を集計しません。発表もしません。数字を選手起用の基準にしていません。大切なのは、選手が変化・成長しているかどうか、「できる自分」に変わるため、正しい方向で取り組んでいるかどうかです。監督はそこを見ています。
世間では「結果がすべて」と言われがちですが、東京武蔵野シニアは結果を最重視しません。重要なのは、「できる自分」に変わること。
チームが大切にしている「心技体の基本」をおろそかにしているのに、たまたま結果が出た選手を重用しても意味がありません。間違った身体の使い方や無理のある投法・打法は、ケガにつながります。一時的に結果が出ても、長く野球をやる礎になりません。東京武蔵野シニアは数字に縛られず、ひとりひとりの取り組む姿勢と成長を重視します。そこを見定める眼力を磨くのは監督の当然の務めです。
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