2014年11月27日木曜日

野球の常識・東京武蔵野の常識3 待てのサイン

 監督が打者に「待て」のサインを出す頻度は、一般的にはバントや盗塁と同じくらい高いかもしれません。相手投手が制球を乱しているとき、じっくり攻めて走者を貯めたいときなど、私も待てのサインを出したい気持ちになります。長く野球をやってきて、それが常識だからです。
 けれど、「待て」は打者にブレーキをかけることです。戦闘モードの打席に立っていながら、ブレーキをかけるなどとんでもない妨害行為です。打者に任せる、それが東京武蔵野シニアの姿勢です。打つ気満々で立ち、結局ボールが続いて四球で出るのもひとつの結果です。四球を期待して立っているのとは根本的に意味が違います。
 同様の理由で、打席に入った打者に細かな指導はしません。最初はいろいろアドバイスを送っていたのですが、ある時から「監督といえども、打者の邪魔をしてはいけない」「何か言えば、打者の感性がそがれる」と実感し、やめました。自信を持って打席に送り出すのが、監督の務めです。

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